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イラストについて

萌え絵と汎用的なイラストって何が違うの? 広告系イラストレーターの私が考える「役割」の違い

突然ですが上の2つのイラストを見て、どのような印象の違いを受けますか?
どちらも同じような題材・ポーズですが、タッチの違いによってガラッと印象が変わって見えるのではないでしょうか。

この記事では、もともとアニメ・マンガ系のいわゆる「萌え系」のイラストを描いていた私が、広告向けの汎用的なイラストを描く中で気を付けていることやそれぞれの役割の違いについてまとめました。

この記事を書いた理由

この記事を書いた理由

私は「コミカルに・かわいく・わかりやすく」をモットーに、右のようなテイストの比較的汎用的な広告系イラストを描いています。
ですが、かつて趣味で左のような萌え系に近いイラストを描いていたこともあり、今のタッチに安定するまでに紆余曲折がありました。

「どんな工夫をしたら使いやすいイラストになるんだろう…」「そもそも汎用性ってなんだろう…」などとあれこれ考えながら試行錯誤していくうちに、自分なりの考え方がまとまってきました。

この記事は、広告イラストを制作する上での[私なりのこだわり]や[考え方]をお伝えできれば、という思いで書きました。

それぞれのタッチの見た目の違いを比較

まず私が個人的に気をつけているポイントから「萌え系のイラスト」と「汎用的なイラスト」の見た目上の違いの比較をしてみます。

比べやすいように「質感」「立体感」「躍動感」のポイントごとに分けてみました。

それぞれのタッチの見た目の違いを比較

萌え系のイラストの重点は「キャラクターの魅力」

萌え系のイラストの重点は「キャラクターの魅力」

汎用的なイラストと比較すると「萌え系のイラスト」は、キャラクターの魅力が丁寧に描かれている点が特徴ではないでしょうか。
肌の質感や体つき、瞳のキラキラ感、今にも動き出しそうなポーズなど…
1カットのイラストの中にキャラクターの可愛さを表す要素がふんだんに詰め込まれています。

汎用的なイラストは「見せる要素を絞っている」

汎用的なイラストは「見せる要素を絞っている」

一方で、私が「汎用的なイラスト」を描く際に心がけているのは、極力シンプルに表現することです。

もちろんシンプル=汎用的というわけではありません。
広告や挿絵など、目的ありきのイラストの場合は、[伝わりやすくするため、見せる要素を取捨選択すること]が大切なのではないかと考えています。

このタッチの場合は「人物の属性(女子高生であること)」と「親しみやすさ」に重点を置いています。

萌え系のイラストと汎用的なイラストの
「役割」の違い

萌え系のイラストは「キャラクターの魅力や個性」をアピールしやすい

萌え系のイラストの良いところは、[アニメ・マンガ的なキャラクターの魅力で、人を引きつける力がある]という点ではないかと考えています。

上の作例は専門学校のバナーですが、最近は企業や自治体でも萌えキャラクターを起用するケースもよく見かけます。

アニメや萌え系のキャラクターが好きな人であれば、もともとそのサービスや企業に興味がなくても、年齢や性別関係なく「このキャラクターかわいいな!」などとキャラクターを入り口に興味をもってもらえる可能性があるのが萌え系のイラストのパワーではないでしょうか。

汎用的なイラストの利点は「共感度の高さ」と「わかりやすさ」

一方で汎用的なイラストの良いところは、[共感してもらいやすい・目的や意図の伝達を助ける力がある]点ではないかと考えています。

萌え系のイラストはキャラクターが魅力的な分、受け手は自分自身と切り離して捉えがちですが、
汎用的なイラストの場合はもともと商品やサービスに興味を持っている人や関連性のある人に対して「これはあなた向けの広告だよ!」と一目で伝えわりやすいのではないかと考えています。

私は商品カタログやパンフレット、Webサイトの挿絵などお仕事を多くいただく機会が多いですが、
汎用的なイラストだからこそ、より[メリットを分かりやすく伝えること][悩みを持っている人に共感してもらうこと]などに一役買うことができるのではないかと考えています。

大切なのは目的に応じて
どんな機能を持たせるかということ

この記事では萌え絵と自分が描いているタッチに絞って取り上げましたが、 世の中のさまざまなイラストを「このタッチは萌え系!」「これは汎用的!」など明確に分けることはできません。

イラストが必要とされる状況によっても様々なケースが考えられます。
例えば、美容系のイラストの場合は繊細・キレイなイメージで女性の気持ちをひきつけることであったり、小説の挿絵はそのストーリーや世界観を表すためであったり…それぞれ目的に応じた役割があると思います。

そう考えると、萌え系のイラストも汎用的なイラストも、目的に応じた機能を持つという面では同じではないでしょうか。
イラストに限らずデザインでも「何のためなのか」「誰に届けたいのか」はとても重要な要素です。

どんなイラストも、届けたい相手や目的に応じて使い分けることで、最大限に力を発揮できるのではないかと思います。

おわりに

最後までお読み下さりありがとうございます!

この記事がお仕事でイラストを扱う機会のある方や、これからイラストのお仕事を始めようと思っている方の参考になれば幸いです(๑¯ω¯๑)

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